映画「少年たち」の感想と考察と私の反省点

映画「少年たち」

 

shonentachi-movie.jp

ある日、ジャニオタ歴でだいぶ先輩の妹(ハイフン)が「楽しかった(いろんな意味で)」「一般人は見ないでほしい。絶対このおもしろさと価値わからない。こんなに斬新な映画のおもしろさがわからないなんて、かわいそって感じ」とだいぶ過激に映画「少年たち」をオススメしてきたので、これはジャニオタの端くれとして行かねば…!と思い、見てまいりました。

観賞後、ぐっちゃぐちゃになった感情のやり場として、感想をしたためます。

それから、大きな反省点があったので、もしもう一度観る機会があったときのために自分用に記しておきます。ネタバレ満載なのでご注意ください。


目次

●私の反省点

まず、何よりも大きな反省は、ジャニーズJr.の顔をちゃんと覚えておけばよかったということでした。

キスマイを応援しているので、Snow Manはそこそこ顔と名前が一致してたし、SixTONESも全員は知らなかったけど、見終わってみれば、まぁこの2組はメインどころなので最悪映画の中で覚えます。赤組がSixTONES、青組がSnow Manだと最初の歌のシーンで紹介してくれるし、それぞれの人物ごとにバンダナを巻いてるところが違う優しい設計なので、なんとかなります。

しかし、黒組とその他のJr.キャスト(宮近くん以外)の顔がぱっとわからぬ。見分けがつかぬ。

そもそもなんですが、私は人の顔を覚えるのが超絶苦手です。だから、映画とかドラマで顔を覚えてない人が服装を変えて出てくると戸惑うし、似た背格好の人が現れると混乱します。でも、一般的なドラマや映画の場合は背格好や年齢、顔の印象で判別ができます。あと、話の流れと展開で補えるので問題はありません。

ところが、今回は出演者が皆、麗しい容姿をもつジャニーズJr.たち。年齢もみんな若い。印象での判断がつかない…!さらに、ストーリーや展開で想像できるような流れもない…!突如歌で登場するジャニーズJr.たちに大混乱!

これは、公式のサイトにちゃんと名前と顔が載ってたし、Jr.のYouTubeチャンネルでちゃんと予習をしておくべきだった私のミスです。

一番戸惑ったのは、 病気のケンタが、みんなともっと遊びたかったのに…という場面で突如駆け巡る走馬灯?のシーン。抜けるような青空と爽やかでカラフルなみなさんが陽気に歌い出すアレです。あれ、黒組こんなに人数いたっけ?っていうか、この人いたっけ!?誰だお前!?意気揚々とメインで歌ってるけど!?と脳が処理しきれませんでした。

あと、最後のショーのシーンでどうやら病気だったケンタが実は生きたまま登場していたらしいのですが、私にはわからなかった…!メインストーリーに絡んでないからいいけど、ちょっと行く末が気になってたのに…!

次回観るときはちゃんとメンバー頭に入れてからにしようと思います。

 

あとは、曲をもっと知っておけばよかったなと思いました。「JAPONICA STYLE」はタッキープロデュースだったこともあって知っていたけど、ジャニーズJr.の他の曲を知らなかった。

もちろん、初めて聴いてもめちゃめちゃカッコいいし、圧巻のダンスパフォーマンスもあって十分楽しめたけど、知ってるJr.の曲だったら、「ここにその曲を入れるのか…!」的な感動があったはずです。

そして、私は舞台「少年たち」のことも知らなかった。

舞台「少年たち」といえば、過去キスマイも出演していた演目ですが、当時のことはあまり知らないものの、横尾担としては複雑な感情になるので、未履修でした。(キスマイ出演の「少年たち 格子なき牢獄」は横尾さん、二階堂くんが外されています) でも、もっと調べて、曲を知っておけばよかったな、と反省しました。

 

●感想と考察

さて、ここから本題の映画の感想ですが、見終わってすぐは、果たしてあれはミュージカル映画だったのだろうか…?と魂を抜かれた感じでした。

というか、ミュージカル映画って何だっけ…?過去「レ・ミゼラブル」の映画を見てかなり感動したはずなのに、ミュージカルのあるべき姿をまったく思い出せない……いや、あれは映画ではなく、舞台だった!ここは映画館ではなく、帝国劇場だったんだ!ラピュタは本当にあったんだ!そんな思考回路。

 

イケてる照明と重厚感のある奈良監獄の建物、その中でキレキレで踊るジャニーズJrたち………その演出は、まるで帝国劇場で舞台を観劇しているかのようでした。歌のシーンは、さながらジャニーズのミュージックビデオのような見せ方。

だから、純粋に、ごくごく一般的なミュージカル映画を期待して来た非ジャニオタの方には、なかなか理解されないのかもしれません。

歌い終わると暗転してストーリーに戻るから流れが切れている印象だし、登場人物たちが急に仲間になったり、仲直りしてわかり合えたりしているような超速展開です。ぱっと見、看守の横山くんの感情変化さっぱりだし、急にみんな死ぬし、たぶんジョーが迎えもなく出所したからお母さんは会えないまま亡くなっただろうけど最終的にはよくわからないし、ツッコミどころほんと満載だし、普通の映画基準で観ると、これはヘンなのです。異端なのです。

 

でもね、やっぱり、ジャニオタとしては思うんです。

「これがジャニーズエンターテイメントの世界なんだ」

って。

ストーリーとか流れとか、そういうものを越えた、ジャニーさんの伝えたいメッセージと素晴らしいパフォーマンスがあるんです。それでいいんです。それがすべてです。

最後の、刑務所がリニューアルされてショーが上演されるシーンがね、筆舌に尽くしがたいほど素晴らしいんです。きっとジャニーさんがやりたい最高のエンターテイメントなんだろうって。

ローラースケート、宙吊り、銀吹雪、仮面…全部ジャニーズ舞台で馴染みのあるパフォーマンスです。まるでサーカスのような、楽しくて胸踊る豪華絢爛なショーと優しい「Never My Love」の歌声。これだけでも、ジャニーズに魅了された私の胸にはくるものがある。

でも何より感動させられるのは、観客の様子が映ってるからでした。みんながショーに夢中で、大人も子どもも外国人も魅了される。戸籍がなかったヒロトも、そんな過去を感じさせないくらい嬉しそうにショーを見ている。みんなが幸せになれるエンターテイメントをジャニーさんは作りたいんだろうなって思いました。

 

あと、展開が急に展開していくような印象なのは、それこそ観る側が「大人」になってしまったからなんじゃないかな、と思いました。

子どもの頃って、公園で初めて会ってすぐ仲良くなって遊び始めたり、ケンカしてもすぐ仲直りしたり、端から見ると滑稽なことに一生懸命だったり、瞬間瞬間を生きていた気がします。

だから、このタイトルの「少年たち」というのは、それこそ、瞬間だけを一生懸命に生きる少年たちの姿が描かれているんじゃないかと思いました。

彼らの一瞬のきらめきを閉じ込めたい、そんなジャニーさんの想いが

「子どもは大人になれるけど
大人は子どもに戻れない
だからこの想いを時計を止めて…」

なのかなと、最後に流れるメッセージを思い出しました。

 

ああ、もう、ジャニーズ万歳……。

ジャニーさん、なるべく長生きして、その素敵な世界をこれからも…そう思わせられた作品でした。